知ってるようで知らない特別会計part.2【国債整理基金特別会計】
どうも、zozoxです。
それでは国債整理基金特別会計について見ていきましょう
国債整理基金特別会計とは
国債整理基金特別会計とは、一般会計からの繰入資金等を財源として公債、借入金等の償還及び利子等の支払いを行う経理を他の会計と区分するために設置された特別会計です。国全体の債務の整理状況を明らかにすることを目的としています。
国債の償還財源は全て国債整理基金に受け入れられ、蓄積され、支出される仕組みになっています。
出典:
https://www.mof.go.jp/budget/topics/special_account/fy2014/tokkai2612_08.pdf
減債制度の特異性と問題点
特別会計法第 42 条第 2 項に基づいて、一般会計から特別会計へ国債償還のための費用を定率で繰入しています。具体的には、前年度期首における国債残高の 1.6% に相当する金額を一般会計から国債整理基金に繰り入れます。日本では「60 年償還ルール」の考え方に基づき、毎年度の定率繰入の繰入率を60 分の 1 に相当する 1.6%と決めました。
このように借金償還のため資金を積み立てていく制度を減債制度といい、そのための基金が国債整理基金となります。これは日本独自の国債償還制度で、海外では減債のための基金を設けることはありません。
なぜなら減債制度は国債を発行しながら国債整理基金への繰入のためにさらに国債を発行するため、不必要に財政を圧迫させるからです。
歳入・歳出の内訳
出典:
https://www.mof.go.jp/budget/topics/special_account/fy2014/tokkai2612_08.pdf
上記の図は、平成26年度の国債整理基金特別会計の歳入・歳出です。
歳入としては、一般会計から23兆円、他特別会計から68兆円の繰入があり、92兆円の借換債の発行収入があります。借換債とは、既に発行した国債の償還財源を調達するために発行される国債のことです。
歳出としては、国債償還・利払い費用として212兆円を支出します。
資産と負債の内訳
出典:
https://www.mof.go.jp/budget/topics/special_account/fy2014/tokkai2612_08.pdf
上記の図は、平成24年度の国債整理基金特別会計の資産・負債です。
資産としては、有価証券のうち国庫短期証券が13兆円、日本郵政株式が8兆円となります。
負債としては、公債等の償還のために一般会計から繰り入れられた財源の残高が31兆円となります。